失敗から学び、創り続ける最高のチームワークの形。

世界で一番使われるグループウェア・メーカーになる」を理念に掲げるIT企業、サイボウズの社長さん青野慶久氏。
青野さんは数々の企業をM&Aで買収したものの、子会社の業績悪化や社員の離職に悩まされていた。
青野さんを変えたのは松下幸之助さんの言葉だった。
本気になって真剣に志を立てよう。強い志があれば事は半ば達せられたといってもよい
それからは自分のこれまでのやり方を180度転換し、他には類をみない「多様性」のある会社作りを始める。

公明性大、自立、事実と解釈、成功と失敗、起案と承認、チームワーク、コンセプトなどあらゆる言葉を再定義し、全社員に共通認識を持たせ、共感を求める。
社長自らが理念や制度を浸透させるために、手本となり、メッセージを発信し続ける。

今のサイボウズができあがる過程が正直に語られています。

また、サイボウズの一番の特徴ともいえる人事制度は大変面白く、今後の日本社会全体に波及する先進事例だなと感じました。
最長6年間の育児・介護休業制度、育自分制度、人事部感動課、定年制の廃止、部活動支援などなど。
社員の要望にこれでもか!と応える姿勢は脱帽です。

以下、ポイントをまとめます。
真剣に成功を目指したとき、会社を去る人のことをくよくよ悩むだろうか。悩まない。そんな余裕はない。残った人で何とか成功することに集中する。誰かに批判されたことを気に掛けるだろうか。掛けない。批判されても死にはしない。粛々と次の課題に取り組むだけだ。

覚悟を決めている人は言い訳をしない。(中略)言い訳をしない人は心が強い人だ。しかし、心が弱い人でもその領域に行けると気付いた。それは、保身をあきらめることだ。

今、目の前にいる従業員がそもそも1人1人まったく違う存在だと考え、彼らの個性を制限している障壁を取り除いていく。すでに社員は多様であり、それを一律的な規則で働かせるのをやめるだけである。

私はメンバーに「サイボウズのことを酒場で愚痴るのは卑怯だ」と伝えている。問題があるなら上司に言ってくれ。上司が動かないなら、その上の上司に言ってくれ。最終的には私に言ってくれ。それでも変わらないかもしれないが、質問することから逃げないでほしい。それが質問責任を果たすということだ。

「『事実』と『解釈』は別物である。実際に起こったことが事実で、それを見て思ったことが解釈。たいていの場合、事実は大したことはない。解釈を付け加えることで、人は感情的になってしまう」

成功や失敗は、掲げた目標に対する結果の相対的な位置を表現しているに過ぎない。

コンセプトとは「誰」に「何」と言わせたいか。

意思決定の基本は何か。(中略)「起案」と「承認」だ。誰が起案し、それを誰が承認するのか。組織がややこしくなるのは、これが決まっていなかったり、守られていなかったりするからだ。

「やるべきこと」とは、周囲に期待されていることを表す。

信頼する人から期待の言葉をかけられるときほどモチベーションが高まる瞬間はないだろう。それが足りないと思えば、それをもらいに行けばよい。

人事制度を作れば終わりだと思っていないだろうか。風土変革のない制度変革は効果なし。

サイボウズにおけるすべての制度は、「グループウェア世界一」のための制度です。今回の制度は、外出時にさらに効率よく働いていただくための投資です。外勤メンバーが世界最高レベルの成果を上げるための投資です。サイボウズらしい、見事なコーヒーショップの活用に期待しています。その目的を無視して運用されるのであれば制度はすぐに廃止しますことをご理解ください。

今までになかった制度を最初に使うのは勇気がいる。ここでリーダーの出番だ。リーダーが使えば、メンバーも安心して使えるようになる。

リーダーの行動をメンバーは見ている。

風土作りの終盤戦は、「変え続ける」文化を創ることである。(中略)しかし、現行の制度・風土がメンバーに支持されていればいるほど、変える理由が乏しくなる。変化に対して抵抗感が生まれる。

まず、スモールスタート・スモールチェンジという手段が有効だろう。新設・変更する制度の適用範囲を制限し、小さく始めることで失敗のリスクをコントロールしながら進める方法だ。

感動を生み出すためにまとめた5つの要諦「kando5+1」
①「努力」 努力なきところに感動なし
②「メッセージ」 伝えたいメッセージこそが感動の華を咲かせる
③「共感」 共感があればあるほど感動の華は大きくひらく
④「手間」 手間をかけることでメッセージがより深く響く
⑤「サプライズ」 サプライズが感動の種に芽を出させる
+1 「for you」 その努力が自分のためではなく誰かのためだった場合、感動は最大化する

緩い気持ちを引き締めるのは、飴でも鞭でもなく、高い理想への共感だと考えている。

他社に破壊される前に自ら破壊せよ

「利益とは、人件費を払った残りカスである。人件費を払うために利益が必要なのだ」

我々の利益を実現させるために資本主義の仕組みを使うのであって、資本主義の仕組みに使われないようにしたい。

サイボウズの制度をそのまま真似するのもいいと思いますが、なによりも制度を作る仕組み、考え方を学ぶことが大切だと思いました。

職場環境改善、チームワーク向上に取り組んでいる方は必読です!!