MBAを取得したいって思ったことがありませんか?
私自身も経営について学びたいと思い、MBA取得を真剣に考えたことがあります。
でも、大学院に行かなくても経営学って学べるんです。
そう、この本を1冊読めばMBAでどんなことを学ぶのか、把握することができます!



経営でもっとも重要なことのひとつに「スピード感」がよく挙げられますよね。
本書でも「クイック&ダーディ」(Quick and Dirty:多少粗くてもいいから、素早く)という考え方が出てきます。
100%のクオリティを追うよりも、7割9割方検証されたと確信できたらどんどん進めるべき
という意味です。
ビジネスにおける検証は未来のことを扱うことが多いため、「絶対こうなる」といったレベルまで検証することは不可能です。…だからこそ、検証のクオリティを上げるよりも、スピードを重視して前に勧めることに価値があるのです。

また、経済学者ゲーリー・ハメル氏のこの言葉も重要です。
ORではなくANDを目指せ
トレードオフ(同時に実現するのが難しい2つのどちらかを選び、どちらかを諦めること)を打破するアイディアで、両者を高次元で実現するべきという考え方です。
「AND」を満たすことで、その業界で圧倒的なポジションを築けた、トヨタやサムスンの例を挙げています。
テレードオフで戦略の軸足を決める企業が多いなか、安易に妥協する経営戦略に異を唱えています。

さらに、いくら優れた経営戦略を持っていても、組織内部でそれが浸透し、実際に実現されなければ意味がありません。そのためには、
従業員にとっても、「できる」「やりたい」と思えるようなビジョンや戦略を描くことが求められるのです。
実際に社内を動かすためには、以下の3点を強く意識する必要があります。
1.「知らない」を「知っている」という状態にする
 戦略を周知徹底する
2.「できない」を「できる」状態にする
 能力開発、外部からの人材獲得を行う。また物理的な障害を取り除く。
3.「やりたくない」を「やりたい」という状態にする
 「やった方が得だ」ということを説得する。また、適切なインセンティブを与える。さらに、抵抗勢力を懐柔、排除し、反対派を減らす。


他にも、KPIやPDCAサイクルを回すためのプロセス、ブランド構築、フェルミ定数、キャッシュフローの定義、など、経営学では必ず出てくる考え方や手法、言葉が網羅されています!
聞いたことはあるけど、よくわからないという疑問を解消するのに適しており、本書を読んでから各分野を深く掘り下げていくとすっと頭に入ってくると思います、

また、自分の興味関心があるところだけ読んだり、辞書的な使い方をしたりできるように工夫されているので、初めから終わりまで順番に読んでいく必要がないのもオススメです!!