12人の起業家から学ぶ、成功と失敗の法則。

経営者として仕事をするために必要なことは、常にチャレンジし、改善を続けていくこと、
特別な人だけが、起業家、社長として成功するわけではないこと、

本書からそんなメッセージが伝わってきました!

本書に出てくる起業家、社長さんは苦労や挫折を経験された方が多かったです。
実際に経験した失敗談などは大変参考になります。

12人の起業家、社長さんの仕事に対する考え方や取り組み方は千差万別。
自分が「この人だ!」と思う人のやり方を真似してみるといいと思います。

以下、本書の印象的な部分の引用です。

安田佳生
自分たちがお客様にしたいと思う人の希望は聞いて、そうでない人の要望は聞かないということです。そうすると、要望の多いお客様は離れていく。それによって短期的に売上げは下がります。でも、新しいお客様を獲得するだけのキャパシティができるわけですよね。

出資金を使わないことには、お金の増やしようがない。株主から見れば、それをやらないのは能力の低い社長ということになる。

中村文昭
「人からものを頼まれるということは、試されているということなんです。だから、頼んだ人間んもことをびっくりさせてあげないといけないんですよ」
 
「常に、頼んだ人間の予測を裏切ること。」

「社長になるために必要なものは一つだけ。それは、一人ひとりの体から溢れんばかりににじみ出る人間力だ、と。つまり、夢に向かってどんな犠牲も厭わず本気でやる姿が、それを見た人に損得勘定抜きで『この人と一緒に仕事がしたい』と思わせる。これが一番大事なことなんです」

中村は、ウェディングレストランの開店資金2億円を集めるため、高額納税者200人に投資の申し込みをしにいったことがある。

「最初の一人や二人で成功してしまったら、お話としておもしろくないでしょ?せめて100人くらい断られ続けてはじめておもしろくなるんですから。だから、僕にとってはすぐにOKが出たらよくないんです。」

岩本貴久
「架空のお客様を想定してしまうと、本来のお客様の視点を見失ってしまう。その点、自分は確かですよね。嘘を言いませんから。ですから、まず自分自身が買いたいと思う商材を売りなさいということです。これは接客態度や購買プロセスづくりにおいても同じです」

小山昇
自社を良くする方法は、自社にはない。マーケットにしかないんです。

「人の真似をするということは、新しいことをやるということと同じなんです。その業界の常識を積み重ねているだけでは、いつまでたっても2番。業界ナンバーワンになるには、他の業界の常識を自分の業界に持ってくるという“業界の非常識”を積み重ねることが大切なんです」

くらたまなぶ
この10人は夢派とグチ派の半分に分かれていたんですね。個人的におつき合いするなら夢派がいいんですけど、別れたあとにメモをすると、全く企画には使えないんですよ。グチ派は話が具体的で、そこに怒りや悲しみという激しい感情がある。それが企画のガソリンになるんです

くらたにとってマーケティングとは、「人の気持ちを知る。そして、知った気持ちを夢という形にして応える」ということだ。

「自分マーケティング」に陥らないための一番いい方法は、人に意見を聞きまくること。

南原竜樹
選択肢が5つあるように見えたら、2つに絞って選んでいく。結果的には5つから選んだことになるけど、2つのうちどっちかって考えた方が早く判断できる。ビジネスで大事なのは、より正確により早く判断していくことなんだ」

羽根拓也
「『君たちは、必要だからお金がいるという考え方をしている。それでは絶対に起業家としてやっていけない』と。『君は、日本の教育を変えたいという志を持ってアメリカから帰ってきたんだろう?だったらまず、不動産屋にその夢を伝えろ、大家に会ってその夢を話せ、それで敷金をゼロにしろ』と言われたんです」

森下篤史 
ぐずぐず考えているよりも、今自分のできる範囲内にあることを取り込むことが先決です。中小企業のうちからマーケティング調査や、市場がどうなる、ニーズがどうなると考えるよりも、1ステップめはまず取り組みやすいところから取り組んで、工夫に工夫を重ねては失敗する、この連続でやっていくことです。

「リングに上がらずに正しい判断なんてしているのは、人生の主役じゃない。主役になりたかったらリングの上でのたうち回ってみろ、ということですね」

金森重樹
導線が1本しかないと、メール相談に来たお客様が受注に結びつく確率は低い。でも導線が複数あると、たとえ1本の導線が途中で切れてしまっても、いくつもの道を迂回して最終的に受注につながる可能性が高まるわけです。

「勉強しているときはなかなか頭に入らなくても、損をすれば嫌でも『これをやったら失敗する』ということが頭にこびりつくわけです。そこで何を失敗したのかを分析して、その事例をもとに勉強した方が早い。僕にとって失敗というのは、学びを得るため、知識の書き換えの機会を得るための実験なんです。失敗しないと実際の学びは得られないんですよ」

「とにかく、全部やってみることです。すべての失敗をやりつくせばどれが一番効果的かわかりますよ。特定の分野でありとあらゆる失敗をした人のことを専門家というんです。」

浜野安宏
「表参道やみゆき通り、青山通りなどは、もともとそこに生活があるからいいんです。即席でつくった生活というのは、プロモーションをしている間は話題になりますが、それが醒めるとしぼみますから。やっぱり、時間をかけて育てていくということが大事だと思うんです」

モノをつくる、ライフスタイルを提案する、おいしいものをつくる、サービスを提供する、感動的なアートをつくるなど、文化に関わることを実業化する。日本人がこれから勝負できるのは、文化しかないと思うんですよ。

中谷彰宏
忙しいはずの人が意外にゆったりしているのは、つめられるところを思い切りつめているから。うまくいかない人というのは、早くするところとしないところの差がないんです。

期待されている量以上のことをやっておくと、それが次の仕事につながっていく。最も大切な報酬はお金ではなく、次の仕事のチャンスをもらうということなのだ。

『好きなものにお金を使うと、必ず運が返ってくる』という原則で、そういう存在がないと人はお金を抱え込んで、お金の流れを止めてしまう。

「広告代理店の人間が、クライアントのところに行って、否定することは絶対にありえないんです。そこでは、絶対売れないと思うような商品しか与えられない。(省略)僕が上司から言われたのは、『どんな死にかけている商品にも、伝えたいメッセージがある。だから、それを聞いてあげよう。クライアントの言うことは聞かなくてもいい、でも、そのモノの叫ぶ声を聞いてあげよう』ということ。だから常に、そのモノの言いたいことを聞く。これが吸収力、勉強力なんですね」

「最初から自分に向いていることに出会ってしまうと、そのありがたみがわからない。自分の準備もできていないから、そのチャンスを生かせないんですよね」

複数の経営者が同じようなことをおっしゃっている部分がありました。
そこは、仕事をする上での「本質」なんだと思います。

独立、起業を目指す人は先人の失敗と成功に、ぜひ学んでほしいです!