むねちゃんのお部屋

大阪在住の2児の母です。鬼ごっこで遊びながら社会をより良くするプロジェクトを運営しています。読書の備忘録をも。

自分が何のために頑張っているのか迷った時の心の拠り所。

1日1日を大切に生きることが、自分の未来をつくる。
そうわかっていても、なんとなく気持ちが沈んだり、モヤモヤして行動が起こせなかったり、そういう日もあります。
そんなときに読み返して元気をもらうのが、きむさんの作品集。

特にお気に入りの1冊が、この『想い描く世界に』です!

本当に
頑張っている人は
自分が
頑張っていることに
気づかない
一瞬一瞬の気持ちに
流されるなというけど
一瞬一瞬の気持ちも
自分なんや

うしっ!
明日も頑張るぞ~\(●^o^●)/



好きなことで成功して自由を手に入れる、そんな人生を手に入れるための101のヒント!

自己啓発本を多数出版している千田琢哉さんの『君の背中を押す言葉』を久しぶりに読みました。
千田さん特有の言葉遣いは痛快で、読了後は清々しい気持ちになりました!
千田節炸裂です!

「勝算ゼロ」とふて腐れている君の背中を押す言葉では、
負け試合を最後まできちんと戦える人が、次代を創る。
と書かれていて、はっとしました。

負けが濃厚になった時、いろいろな理由を並べて手を抜いてしまうのが普通の人。
でも、大成していくのは、そんな逆境や負けが濃厚な時に「絶対に勝つ!」と自分やチームを信じて、文字通り必死になれる人。
そんな人ってほとんどいないなと思いました。
それだけでも、100人に1人。
もしかしたら、1000人に1人の逸材かもしれません。
その差が積もり積もって、
10年もすれば、タメ口が利けなくなるくらいの大差がついている。
とおっしゃっていて、その通りだなと思いました。

他にも
二番目に好きな人の正解よりも、一番好きな人の不正解。
という言葉や、
ボツになった企画の山が、その人の可能性。
という言葉は、常に心に留めておきたいなと思いました。

これからも本棚に置いておいて、何度も」読み返したい1冊です。


ソロアルピニスト、栗城史多さんが語る自分の限界を超える方法。

身長160センチ、体重60キロの小さな登山家、栗城史多さん。

栗城さんは、なぜこんなにも苦しい想いをして、山に登るのか。
どうやって自分の限界を超えて、次の一歩を踏み出せるのか。
私には想像することもできないけれど、この本には彼の苦しみの先にあるものが記されていました。

栗城さんが手を合わせ、祈りを捧げている写真があります。
彼は苦しいとき、その苦しみに対して「ありがとう」と感謝をするそうです。 
一人で山と対話をしながら登っているうちに、
自然にその言葉が出てくるようになった。
すべての苦しみは、受け入れることからはじまる。
受け入れることで、新しい力がわいてくる。 

自分の限界の先の先のそのまた先にいった栗城さんだからこそ、この「ありがとう」という感謝の言葉にたどり着いたんだと思います。 

今では大勢のファンや仲間に支えられている栗城さんも、初めての登山の中継配信では、視聴者からずいぶん否定的なことを言われたそうです。
無理だとか、やらせだとか。

でも、ヒマラヤの登頂に成功したとき、モニターには「ありがとう」という文字が並んでいました。 
その「ありがとう」を見たときに、頂上から先の世界が見えた気がした。
これが冒険家の使命であり、本当のゴールなのではないか。
最初から誰かに支持される冒険は、すでにできると思われていることだ。
本当の冒険は、否定されることからはじまる。
栗城さんの生き方を知ってしまったら、夢や目標を諦める理由なんてなくなってしまいます。

この本を出版した後、2012年には両手、両足が重度の凍傷になり、指のほとんどをなくしてしまいます。
それでもなお、2014年には単独・無酸素でビロード・ピークの登頂を成功させています。
さらに、5度目の挑戦であるエベレスト登頂に失敗するも、まだまだ挑戦を続けていくとのこと。

もう十分頑張ったのに、まだ登るの?
正直、「もうやめた方がいいのに」って思っちゃいました。
だって、失敗したら死んじゃうんですよ。
破産とか、離婚とか、人生には大きな失敗が起こることは十分考えられます。
でも、栗城さんの失敗はイコール死。
人生がそこで終わってしまう。

私みたいな凡人からしたら、栗城さんの人生はフィクションの世界です。

だけど、もしかしたら、今、私の生きている人生がフィクションなのかもしれないって考えてしまいました。
大勢の人は偽りの世界で生きているのかもって。
本当の自分はもっと別のことをしていて、他の世界線の私は自分の気持ちにただただまっすぐに生きているのかもしれません。
限界とか常識とか、そんなものを取っ払って生きている私は、何をしているんだろう?

夢想家になって、ちゃんと自分の人生をいきたい。
本当に命をかけることはできないかもしれないけれど、命をかけてもいいと思えるものに出会いたい。

それが本屋であり、本に関わる仕事であったらと思います。

*****

〇栗城史多さんのオフィシャルサイト
http://www.kurikiyama.jp/
2012年以降の重度の凍傷でのリハビリやその後の活躍は『弱者の勇気:小さな勇気を積み重ねることで世界は変わる』という本に記されています。

※栗城さんの支援サイトでサイン付の著書を買うことができます!!⇒こちらから


 

ひすいこたろうさんの新刊『絶望は神さまからの贈りもの』。

愛妻家ならぬ悪妻家の日本代表(笑)、ひすいこたろうさんが贈る、絶望(壁や困難)の新しい捉え方。
歴史上に名を遺した人物の実話を通して、絶望とは「神さまからの贈りもの」であると教えてくれます。

ジョン・レノンやスティーブ・ジョブズ、坂本竜馬に、タモリさんまで。
各偉人たちの人生を面白おかしく、ユーモア満載で紹介しつつ、彼らのターニングポイントとなった人生での大きな壁や失敗を、その後の飛躍への扉であったと説明しています。

今まで偉人の生涯をさまざまな本で読んできましたが、あまり知られていないエピソードがあったり、ひすいこたろうさん独自の目線で解説していたりして、面白かったです。
読んでいると、不思議と元気が出てきて、自分の未来が明るくなる気がしてきました!

チャップリンのお母さんの愛情について書かれている場面を読んだときには、思わず寝ている息子を抱きしめてしまいました。
お母さんの愛情が、チャップリンを素晴らしい喜劇王にしたことがわかったからです。

読み終わった時、「こんな本を人に届ける本屋さんになりたい!」と素直に、そう感じました。 

【関連記事】
人生で起きることは、すべて最高!!⇒『ものの見方検定』ひすいこたろう

 

先日、10年来のお友達と電話をしました。

その彼女と話をして、感じたことがあります。
彼女が、与えられた仕事や役割をきちんと果たし、そこにやりがいを感じながら働いていること、そのことがとても素晴らしいなと。

私はいつも「何か特別なことをしなければいけない」と思い過ぎていたことに気づかされたんです。

人より優れた何か。
周りから凄いと賞賛されるような自分。

そういうものを求め過ぎていたんじゃないかと。 

世間から評価されなくても、人と比べて特別じゃなくても、自分の役目を自覚して全うする。
それこそが尊い生き方なんだと、感じたんです。

でも、彼女は、そんなこと、まったく考えていないと思います。
そこがまた凄い。
地でそういう生き方ができるなんて。

当たり前のように繰り返される毎日を、大切にしながら、ただ日常を生きていく。
そんな生き方を、私もしていきたいです。

息子が生まれたから、そういう日常にある大切なことがわかるようになったのかもしれません。


今日紹介するのは、「暮らしの手帖」編集長、松浦弥太郎さんのエッセイ『最低で最高の本屋』。

自分の足で旅して、自分の目で見て、素敵なものを発見する。
そんな松浦弥太郎さんの原点がわかる一冊です。

M&Companyを作った当時の話やカウブックスが始まった頃の話、
書いたり編集したりといった仕事の話、
ロンドンやニューヨーク、ロサンゼルス、パリなど、世界を旅して出会った人やお店の話、
松浦弥太郎さんという人間が、何を思い、何を感じ、どう行動してきたのか。

特別なものは何もないような気がするのに、すべてが特別でもある。
不思議な人だな、と思います。

私の中で、松浦弥太郎さんはクールというか、もの静かな印象だったのに、この『最低で最高の本屋』を読んだら、がらっと印象が変わりました。
なんというか、(若かったからだと思いますが)行き当たりばったりで、ちょっと生意気で、自意識が強い、繊細な人でした。
今の洗練された松浦弥太郎さんは、この本にはいなかったです。

私がこの本で一番印象に残ったというか、勇気づけられた文章は、
今の僕は、文章について人にああすれば、こうすればと言える立場ではありませんが、文章を書こうと志している人にほんの少し言えるのは、文章の上手下手はあまり関係ないということです。文章のなかにどれだけ真実があるかとか、親切があるかということのほうが大切だと思う。

とても有名な作家が「文章が上手いとダメ」という意味のことをい言っていました。(中略)教科書の書かれているような、美しい文章は、勉強して文法通り書けば誰にでも書ける。でも、いかに文法を崩して「粋」な部分を出せるかのほうが大切だと言っていて、なるほど思いました。
今はまだ個人的なブログを書いているだけですが、何かの引用やマネばかりではなく、自分で体験して感じたこと、考えたことを、稚拙でも自分の言葉で書くことを大切にしていこうと思えました。

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〇プロフィール
 静岡県浜松市生まれの25歳。現在は福井在住の子持ち主婦。ブックカフェ、本の出版、各種イベント、勉強会等を実施するべく奮闘中。

〇当ブログについて
 ビジネス、私生活についてざっくばらんに書きつづっています。
 毎週月・水・金曜日には、本の紹介記事を更新。約5分で1冊の本の概要が伝わるようにお届けしています♪

納税額日本一の齋藤一人さんが実践してきた『神様に上手に助けてもらう方法』とは!?

銀座まるかんの創業者、斉藤一人(さいとうひとり)さん。
⇒公式ブログがこちら
全国にファンがいるベストセラー作家としても有名です。

そんな一人さんが、神様に応援してもらっていると思える人と、神様に見放されていると思っている人の違いを説いています。
そして、これから神様に上手に助けてもらうためには、どうすればいいか、究極的に簡単な方法を教えてくれます。

それは、
「神さまに上手に助けてもらう人」になるには、“ある言葉”を言っていればいいのです。
これは強烈な光の波動を放つ「お守りの言霊」です。
そう、つまりは、ある言葉を繰り返し言うだけ!!

簡単すぎます。
読んでびっくりです。

齋藤一人さんは、神様に対して、基本的にこう考えています。

神様には二種類あって、
ひとりめが、「外神さま」。
外神さまはこの世を作った神さまのことで、宇宙の中心になっている神さま。

ふたりめの神さまは、
あなたの中にいる神さまのことを、「内神さま」と言います。
外神さまが、
私たち人間、ひとりひとりに、「分魂(わけみだま)」というものをくださっています。
この「分魂」が=「内神さま」なんだそうです。

そして、内神さまを電話の子機に例えて、
私たちは、自分の中にいる「内神さま」を通じて、「宇宙の中心の神さま」とつながっているのです。
と説明しています。

本書の中でも繰り返し出てきますが、一人さんのいう神さまは「宗教」とは関係ないそうです。
その理由として
一人さん自身が実業家として、しっかりと納税していること(宗教団体は納税の義務はありません)、
お布施やお賽銭、高いお金払ったり、誰かに依存したりするのではなく、自分で心を安定させる方法であること、
をあげています。

他にも、こんな言葉がありました。
「自分の心で『確信』が生まれたものは、それが現実になる」というルールがあります。

神さまがあなたを助けてくれるときは、「いまのあなたが想像もできない方法」で助けてくれることがほとんどです。

「神さま」は絶対に、あなたのことを見放したりしません。
一人さんの考えを見聞きしたことのない人は、一見とんちんかんなことを言っているように感じるかもしれません。
でも、本書を通して読めば、一人さんがどうしてこの究極的に簡単な方法を使っているのか、どうして本にして多くの人に広めようと考えているのかがわかりました。

神さまを信じる信じないは、個人差が大きいもの。
神さまの存在を信じている人は、すんなり受け入れられて、実行してみると効果があると思います。
逆に、神さまを信じていない人は、「こういう考え方もあるんだ!」と発見が多いと思います。 

ある言葉は、本を読んで確認してください!(笑)


 

今日は指向を変えて、子育て書をご紹介。

先日、旦那さんの実家で発見したのが本書です。
ふせんが貼られ、線や書き込みまで入った本書を見て、旦那さんが私の妊娠中にこっそり子育てについて勉強してくれていたのを知りました。

「育児について勉強してくれてたんだね」と私が言うと、
「うん。だから、自信を持ってやれるんだ」と言ってくれました。

こういうところは本当に素敵だなと思います♪

この本のいいところは漫画やイラストが多くて、読みやすいところ。
お母さんや子どもの気持ちが物語を通してよくわかります。

旦那さんのふせんが貼ってあったところはこんなところでした。
(ほんの一部だけです)
子どもができたら―お父さんにできること
・自分のことは自分でする
・お風呂に入れる
・夜泣きをあやす

お父さんが、ジョークを言うと、家の中に、ゆとりができる

お父さんからほめられると、子どもは、学校や社会へ出ていく自信を持つようになる

解決策より、「そうだね」の共感の言葉が大事 
他にも、妻を支え元気にする言葉と絶対に言ってはいけない言葉やお父さんが育児に参加すると子どもにどんないい影響があるのか、仕事で子育てに参加できない時はどうしたらいいのかなど、すぐに実践で使えるアドバイスばかりです。

旦那さんがこの本を参考に実践してくれていることがけっこうありました。
ジョークなんて毎日言ってます(笑)

新しくパパになる人は、こういう子育ての本を何冊か読んでおくと、ママや子どもとの関わり方がよくわかると思います!!


世界最高レベルの通信機器メーカーになった

ファーウェイという中国企業をご存じでしょうか?
お恥ずかしながら、私はこの本を手にするまで知りませんでした。

ファーウェイとは未公開企業(株式を上場していない会社)であり、世界最高レベルの情報通信機器メーカーとして、2010年に「世界で最も革新的な企業ランキング」の5位に選ばれたこともあるそうです。
(ちなみに、1位Facebook 2位Amazon 3位Apple 4位Googleと上位4位まではすべて米国企業)

その驚異的な成長に、米国からは「中国政府から援助を受けている」とか「他企業の知的財産権を侵害している」といった疑惑をかけられ、市場から締め出されてきました。理由は、米国の既得権益を守るため。
しかし、そんなハンデや苦難を超え、ここまで生き延びてきました。
これまでの歩みと創業者、任正非(レン・ツェンフェイ)の企業哲学をまとめたのがこの1冊です。

数多くのライバルが消えていくIT業界の中で、どうしてファーウェイは生き残ってこれたのか?
中国企業のイメージとはかけ離れた内容に、驚きの連続です。

以下、ポイントをまとめます。
「我々には何のバックグラウンドもなく、何の資源もない。自分というもの以外、何ひとつ持ち合わせていない。従って、あらゆる進歩は他の誰でもない、すべてが自分次第なのだ」

「商人は政治を語ってはならない。ファーウェイは純粋かつ徹底したビジネス組織であるべきだ。政治とビジネスの癒着やもたれ合いなど、中国の商業史の悪しき伝統とは完全に決別しなければならない」

「欧米の通信機器メーカーが危機に陥った原因は、利益率が高すぎたことだ。一方、我々は暴利を求めなかったからこそ生き延びた。こんな薄利だからこそ、わずかな生存空間の中で生き延びる術を身につけざるを得ず、そのおかげで経営力が高まったのだ」

ファーウェイの最低限かつ最高の戦略は『生き延びる』ことである。

「欧米には成功を収めたマネジメント理論やノウハウが既に存在しているのだ。我々がそれを拒む理由がどこにある」

「我々はさらにオープンで協力的な体制をとり、ウィン-ウィンを実現させることで、現実を変えていかなければならない。これまでの20年、ファーウェイは多くの友を敵にまわしてきた。しかしこれからの20年は、敵を友に変えていくべきだ」

「広報担当者が年に一、二回しか間違いを犯さないようでは、職責を果たしているとは言えない。間違った意見を述べる勇気を持つべきだ」

「妥協とは非常に現実的で臨機応変な知恵の塊なのだ。世界の賢人はすべからく、いつどのタイミングで他人に妥協すべきか、あるいは他人に妥協を求めるべきかを心得ている。詰まるところ、人が生きるための拠り所は意地ではなく理性でなければならない」

「君たちは目をまっすぐ顧客に向け、上司へは尻を向けろ」

「ファーウェイの企業文化の特徴は正にサービスである。サービスを行うことでのみ、それを会社の利益に換えることができるからだ」


大手企業がひしめく業界で生き延びる術を学ぶのには最適です!


日本の経済事情を網羅的に解説してくれる、ちきりんさんも一押しの経済講義!

人気経済ニュース番組WBSのコメンテーターとしても有名なフェルドマンさん。
日本経済に精通するエコノミストとして活躍されている博士が出された本書は、ちきりんさんのオススメということで私も購入。


世界経済と日本経済の現状、アベノミクスの概要と成果、エネルギー問題、労働市場、少子高齢化と福祉・・・etc
日本の未来を語る上で欠かせない重要課題について、フェルドマンさんの鋭いご意見が書かれています。

以下、重要なポイントをまとめます。
水や石油、食べ物や環境など、希少資源や気象商品をどうやって公正配分し、どうやって希少性を解消するか。それを考えるのが、経済学です。争いを減らして世界を平和にし、そこに暮らす一人ひとりの人たちを幸せにするための学問です。

日本の農業は、作付け面積1平方キロ当たりの輸出額は1100万円ぐらいです。ところがオランダは、同じ面積でおよそ10億円の輸出額を誇っているのです。
(中略)日本の農業は、少なくともオランダと同じレベルまでは成長できる可能性を秘めているわけです。

アベノミクスの内容は、実は非常にオーソドックスな成長経済学です。国債発行と故郷事業、移転支出でマネーを民間に供給するケインジアン型の政策と、中央銀行が量的緩和によってマネーを供給するマネタリスト型の政策を同時に実行し、そこへソロー型経済戦略を組み合わせるようになっています。

まず知っておくべきことは、日本のエネルギー価格はアメリカに比べて断然高いということ。産業用の天然ガスですが、アメリカの7倍以上、家庭用で4倍です。さらに、電気代はそれぞれ2.7倍、2.0倍です。つまり日本の産業の競争力や家計には、あらかじめハンデがあるわけです。

面白いのが時給の動きです。2014年4月に消費税が上がった影響で、4-6月期のGDPは約7%マイナスでした。その後、7-9月期もマイナスが続き、その次の4半期にようやく若干のプラスの転じました。ところが時給は、あれだけGDPが伸び悩んだにもかかわらず、伸びが加速したのです。この背景に、労働者不足があることは明らかです。

研究開発費には即効性があるのか、対GDP比率と成長率の間に統計的な説明力があります。つまり、研究開発費に多くのお金(民間のお金も政府のお金も)をかけた国が、より高い生産性を成し遂げてきた事実があるのです。

なぜ既得権益が力を持つかというと、結局は選挙制度に帰結します。選挙制度は、既得権益を元にして政治基盤を築いた人たちによって作られているからです。つまり選挙制度こそ、大半の問題の根源。歳出削減と財政改革ができない理由も同じです。

投票は権利ではなく義務だという考え方を採択し、理由がない限り選挙へ行かない人から罰金を取るのです。2013年のオーストラリアの総選挙の投票率は何と、93%でした。

燃料として発電所に入るエネルギーは、実際に電力になると平均して37.2%しかありません。なんと62.8%も消失するのです。実にもったいない。ところがこの62.8%という消失率は、世界一優秀な数字です。(中略)つまり発電のエネルギー効率事態が、著しく低いのだということがわかります。

福島第一原発の事故処理には、20兆円ぐらいかかっています。1970年以後、福島の事故までの国内原発電量は、およそ7兆kWh(キロワットアワー)でした。(中略)すなわち、1回だけの事故コストを1970年以後に利用されたすべての原発の電力量で割ると1kWH当たり約3円のコストです。

未来学的な観点から考えれば、(中略)原油が安いことは、世界全体にとっても、日本にとってもよくない。なぜかといいますと、石油依存の現状から脱出できなくなるからです。

日本のエネルギー政策を強くするには、(い)効果的な金額と配分、(ろ)世界的な協力、(は)社会保障費と縦割り行政を減らすこと。

現在の税制にある配偶者控除について、私は廃止すべきだと思っています。これがあるために「私は働かないほうが得」というのでは、大切な機会を失います。女性を優遇するようでいて、実は逆に、労働への参加を阻み、能力向上も阻む要因になっています。

高齢者たちは、いまの水準の福祉をもらう権利が本当にあるのか、考え直す必要があります。若者を犠牲にしてまで、もらう権利があるのか。

地方再生の基礎は、徹底した選挙改革、廃県置州、財政の規律、一票の格差の是正、若者の投票率の上昇です。

“Be brave, be determined, overcome the odds, it can be done”
「断固たる決意、勇気を持つこと、分が悪くてもがんばること、できないことはないのだ」
(スティーヴン・ホーキング博士)
※読みやすさのために、引用の数字は漢数字からアラビア数字に変更してあります。

難解な経済指標や政策が、非常にわかりやすくまとめられていると思います。
日本経済について学びたいという人は必読です!


 

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